大地の子

第二次世界大戦後の中国残留孤児の過酷な物語です。

戦争に負けた日本人は満州から引き上げる途中で、たくさんの人が日本の地を踏むことはなく、そこで亡くなってしまいました。

そこで親とはぐれたり親を亡くした子は、地元の中国人に引き取られ奴隷のように扱われました。

その子たちが中国残留孤児と呼ばれる人たちです。

その中の一人の少年の成長する過程と、成長して自分自身は日本人なのか中国人なのかという葛藤を描いています。

その少年が自分の人生に投げやりにならず、実力で人生を切り開いていく姿に感動します。

どんなに差別を受けても、謂れのない罪で強制労働所に行かされても、家族のために頑張る姿にこの人の強さを感じました。

そして、ずっと探して来てやっと会えた妹の死、日本の父親に会えた時の複雑な思いがすごく伝わってきました。

山崎豊子さんの描く本はノンフィクションではありませんが、その当時のことや残留孤児の人たちのことを詳しく取材していますので、戦争の歴史も知ることが出来る本だと思います。

全4冊で、読む前はちょっと長いかなと思いますが、読み始めると一気に物語に引き込まれて、あっという間に終わってしまった感じです。

自分がこの子だったらと考えさせられる本でした。