乙女ゲームの悪役令嬢に転生しましたが、中身はアホのこのままでした【連載版】という小説の感想

主人公が、架空の乙女ゲーム「箱庭の虜囚」の悪役に生まれ変わり、前世の記憶を取り戻すという「悪役令嬢物」という有名なジャンルです。(小説家になろうは二次創作禁止なので「箱庭の虜囚」というゲームは実際には存在しません)

舞台は現実世界そっくりの日本なので、魔法や異世界物の悪役令嬢物をよく読んでいたので、何の変哲も無い現代物は楽しめるか不安でしたが、この小説はコメディとして結構面白かったので、魔法やあれこれが出て来なくても、最終回まで更新されるまで読みたいと思えるようになりました。

それほど斬新な設定ではなく、乙女ゲームのヒロインに用意されているはずの美形の男性攻略キャラが、ヒロインに目もくれず転生者の悪役令嬢に恋するようになり、主人公である転生者はそれに気づかないというよくあるパターンですが、全編がコメディになっているおかげでストレスを感じずに読めたので、よく使われる設定でも楽しめました。 

前世で大人の日本人女性だった主人公は転生後の世界が乙女ゲーム「箱庭の虜囚」とそっくりだと気付きます。

そして、鳳凰院綾華という本名で、通称「女帝様」とも呼ばれるゲーム内の悪のカリスマに憧れて彼女の人生をなぞろうとします。

こんなお嬢様っぽい名字がおかしいというのはゲームとか少女漫画系統では珍しくないのでいいとして、鳳凰院と言われると中二病の某岡部君の自称鳳凰院が頭をちらつきます。また、「鳳凰院綾華」という名前が「プリンセスパーティ」というギャグ物の18禁ゲームのお嬢様と名前がそっくり・・とツッコミがしたくなりました。

「箱庭の虜囚」の設定では鳳凰院綾華は悪事発覚後に潔い態度を取りはしますが、ゲームの攻略キャラである竜堂寺要を苛め抜く性格悪すぎの悪役です。

鳳凰院綾華として転生した主人公もその通りの生き方を真似しようとするのですが、実は主人公は性格が悪くはなく結構いい人なので、外道主人公物の小説ではない事にほっとしました。 後、この小説は鉄板の恋愛フラグが序盤で立つので、誰とくっつくか分からないまどろっこしいラブコメが嫌いな人はストレスを感じなくていいと思います。

他にも、竜堂寺要という男性キャラのファンクラブのメンバーが完全にネタに走ったギャグだと思わせておいて実は感動物のような流れになったりと意外な展開にただ笑うだけではない読み応えがありました。