SFを絡めたミステリーの第一人者 西澤保彦先生の「人格転移の殺人」は映画「転校生」のパターンとミステリーをかけあわせた小説です。
舞台はアメリカであり、古典的な入れ替わりといったSF仕立てのストーリーをミステリーに料理されています。
大体の内容として、アメリカの食べ物屋に幾人かのお客が入り急に地震がおこり、建物内に逃げ込みます。
しかし、その建物は人と人との精神を入れ替える装置だったのです。
一度それが起動してしまえば遠く離れていても入れ替わりになるということになっています。
この入れ替わる時間などはランダムということになっております。
複数人での入れ替わりで、なぜか殺人事件が発生します。
もし、殺人をおこすときに入れ替わりがおこってしまったら死んでしまうということになるのです。
その状況下で誰が殺人を犯したのかというのが推理の道筋です。
また、主人公とのロマンスみたいなものもあります。
はじめはイヤな奴に見えましたが…というところで、作者の術中にはまっていました。
主人公たちの成長みたいなのを感じられるのもよいポイントです。
ミステリーとしては、その可能性は頭から外していたということで作者の一発ノックダウンでやられました。
これを当てることが出来た方は少ないようです。
あなたも頭の体操にいかがですか?