小野不由美『残穢』にみる家さがしの怖さ

「怖い話」が書かれた手紙が届く。以前、連載していた小説中で募集していた「怖い話」の一環として送られてきたその手紙を読み進める〈私〉。 久保は、借りている部屋の寝室から奇妙な音がすると訴えていた。まるで「畳の上を掃く様な音」は、年をまたいでも止むことなくし続けていると言う。それどころか「着物の帯のような平たい布」が床を這っていくのを見たと言うのだ。 その記述に既視感を感じた〈私〉は昔、他の読者からもらった「怖い話」の中に同じく「畳の上を掃く様な音」に関する話があった事に気づく。 (2人が遭遇している現象は同... Read More